梅雨明けも近づき、暑さがだんだん強くなっていく頃。この小暑から立秋までが、暑中見舞いの時期です。
例年より2週間ほど遅く梅雨入りした関東地方。雲が低く垂れこめてきた真如ヤーナの大地を、ツバメたちが縦横無尽に飛び交っています。鮮やかな緑をしたがえたネムノキの花は、南からの風に揺らいでいました。盛夏を前に、しっかりと水を蓄える準備はできているようです。
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。