朝夕にぐっと冷え込み、露が冷気によって霜となり降り始める頃。霜が降りるという意味から霜降といいます。樹々もしだいに紅葉し始め、冬の到来を感じる季節です。
午前6時前、MURAYAMAから見る日の出です。ほんの少し前まで同じ東の空には、明けの明星(金星)がまばゆく輝いていました。
太陽が昇るにつれ、水滴をまとった草木が朝日を浴びて光り輝き始めました。まさに夜の大空から朝の大地へ、輝きの移し替えが行われていくようです。
いつの間にか大地には、ドングリがそこここに落ちています。分け入ると、ザクッザクッという落葉と共に踏みしめる音が軽快に響きます。
徐々に色づいてきたモミジ。モミジの語源は、草木が赤や黄に染まる「紅葉つ(もみつ)・黄葉つ(もみつ)」が転じて、モミジとなったとも言われています。秋の大地には、やはり赤や黄の暖色がお似合いです。
10月に入ると、長く続いた9月の秋雨がウソのように晴れ渡った日々が続いています。そんなある日、大地のはるか頭上には五色の彩雲が現れていました。
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。