木々の緑もすっかり色濃くなり、すべての生命が生き生きとする頃。小満とは、麦の実が次第に充実してきた様子を意味します。
花に彩られた草木に目をやると、この頃には小さな実が目につくようになります。小さな命たちが、そこここで満ちてきています。
サワサワと若葉を揺らす風にも、初夏の香りが一杯に詰まっています。実りと共に、瑞々しさがあたりに溢れかえっている様な感じがします。
アオサギが大地の上を滑空していきました。サギの中でも一番大きく、その体型からツルと間違われる事もあるようです。南から北へと向かう途中なのでしょうか?
この日は、まさに五月晴れのお天気。ちょうど植えたばかりの苗木に、お水をあげていました。やがて大地に影を落としてくれる樹々になってくれる事でしょう。
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。