秋草が揺れ、虫の音が高まる頃。
朝、草花に白い露が宿っているのを見かけるようになります。いよいよ、秋の趣がひとしお感じられるようになってきます。
9月に入ってからの雨続きで、昨年の猛暑とはまた違う秋を迎えています。天、地、水のながれの中で、人は生かされている事を今改めて感じます。
MURAYAMAに息づく生命たちの色も、太陽の黄金色から大地の茶褐色に変わって来ています。秋の訪れが、目に見えてやってきました。
吹く風がススキを揺らすと、何処からともなくトンボたちが現れてきます。水辺では、秋の陽射しに赤トンボが揺れていました。
旧暦8月15日 (9月12日) は、中秋の名月。
十五夜には、昔からお供えをして豊かな実りを感謝してきました。収穫時期から芋名月ともいわれ、芋を食べる習わしもあったそうです。(写真:2009年の中秋の名月)
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。