寒露とは、晩秋から初冬にかけての霜になりそうな冷たい露のことを指します。空が高く青く晴れ渡り、紅葉が美しい秋模様が広がる季節です。
10月に入り、しばらくぶりの雨が大地に潤いを与えてくれました。晩秋とはいえ、まだ秋が始まった感じのする真如ヤーナです。今年の彼岸花も、例年より1週間ほど遅く開花しました。季節の移ろいが暦よりも少し遅れて感じているのは、どうやら人間だけではないようです。
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。