寒さが極まる一歩手前、寒の入りを迎えます。ここから寒の明けの立春までを寒の内といいます。
元旦とは1月1日の朝を意味し、「旦」の字は地平線から太陽が昇ってくる様子を表しているそうです。今年もMURAYAMAでは、穏やかな暖かい光に包まれた朝を迎えることが出来ました。
正月七日に頂く七草粥は、これを食せば無病息災で冬が越せると言われてきました。その所以は、凍てつく大地から芽生える若菜には神の力が宿っていると信じられたからです。季節の食材には、人々の祈りや願いが込められて来たのですね。
一年でもっとも寒いこの時期を「寒」と言います。吐く息も白く、頬も自然と火照ってくるようです。静かに始まる春支度ですが、その温もりを感じるのはまだまだ先のようです。
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。