朝の冷え込みがきつくなり、霜が降り始める時期。
イチョウやモミジなど野山の樹々が紅葉し、優しい風景をつくりだします。
いよいよ遠くに、冬の息吹が小さく聞こえ始めました。
MURAYAMAの樹々も色付いてきました。去年よりも幹が太り、年輪を確実に重ねていきます。冬支度をしながら葉を落とし実を付け、来るべき春の準備も忘れていません。
春先に花を咲かせていたヤブツバキです。半年以上を経た今、赤い果実が割れ中から種子が姿を現しました。ツバキ油は、この種子に含まれる油から作られてきました。
秋晴れのある日大地に立つと、天と地の間で人が一体となって生きている事を改めて思い起こさせてくれます。人は「天地人」という言葉に、謙虚さや畏敬の念を大切にして来たのでしょう。
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。