暑さが最も厳しくなる頃。最も暑い夏の土用には、夏バテ防止のために精力のつくウナギを食べたとされています。
今年の関東地方の梅雨明けは、7月17日でした。その直前、あたりを褐色の夕焼けが包み込む日が続きました。あれは、梅雨明け前のサインだったのでしょうか?
夜明け前、夜の大気と朝の空気が入り交り、蒼の世界を醸し出しています。夜が明けて朝になろうとするこの一瞬、まさに「黎明」です。
じりじりと太陽が大地を焦がし、うだるような暑さが続いています。しかしほんの一瞬、涼やかな風が樹々や花々を揺らしていきます。大暑は、夏最後の節気であることを感じさせてくれます。
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。