大気が冷えてきて、露ができはじめる頃。
日中はまだ汗ばむような暑さが残りますが、さすがにこの頃になると朝夕は涼しくなってきます。
朝日とともに、たちまち消える朝露。少し涼しくなった早朝の大地には、そんな小さな輝きがそこここに宿っています。
百日紅の花が、たおやかに咲き誇っています。文字通り「猿も木から落ちる」ほどの滑りそうな木肌です。花言葉は、以外にも「雄弁」「敬愛」「潔白」などを持つそうです。
水辺にはトンボの姿が、ヤブツバキの実も色付いてきました。ようやく秋の訪れを感じるMURAYAMAです。そして夜には、悲喜こもごもな虫の宴が始まりました。
真っ青な空のもと、大地ではススキが風とたわむれていました。今年の中秋の名月はまだ少し先で、9月30日(旧暦8月15日)です。
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。