小満とは、もともと麦の実が次第に充実してきたさまを指す。
山や野に緑がみちあふれるこの時期、麦畑だけが緑黄色に色づく麦秋を迎える。ホトトギスやカッコウの鳴き声が聞こえ、ツバメがますます忙しそうに飛び交い始めます。
MURAYAMAの花畑からの一枚。
まるで緑のキャンバスにパステル画を描いた様に、今年も花々のにぎわいに包まれました。手前のピンクの花は桃色ヒルサキツキミソウ、周りの白い花はフランスギクです。
圧倒的な緑は、色だけではありません。そよそよと音をたて、芽吹きの香りが風に運ばれてきます。五感をフルに開かせてくれる季節です。
食する事で他の命を自分に取り込み、そして活かされていく。
鳥、花、虫、すべての生命が成長の喜びと力で生き活きとしています。
秋に落ちたクヌギの実でしょうか?人知れず硬い皮を破って出て来た芽は、限られた恵みを頂きながら大地に立っていました。ひそやかでありながら自信に満ちあふれています。
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。