空から降るものが雪から雨に替わる頃。深く積もった雪も融け始め、春一番の声も聞こえてきます。
去る2月15日、南からの暖かな空気が真如ヤーナを包んだかと思うと、あっという間に春の嵐へと変わっていきました。昨年よりも2週間早い春一番の訪れです。翌日はすっかり北からの風に変わり、まるで春と冬が目覚めたばかりの大地を舞台に綱引きをしているようです。
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。