北風が冬を連れてくる頃、まさに冬の始まり。
日差しが弱くなり、昼間の時間が短くなってくる事を実感する時期。日の入りの頃「つるべ落し」という言葉がしみじみと感じられます。紅葉する木樹も多くなり、空気が乾き空も青く澄み渡ります。
よほど空気が澄んでいるのでしょう。
日没後のわずかな一時、西の空に連なる山々のシルエットが現れます。3,776mの富士山の頂に手が届きそうです。
コシロノセンダングサです。
花が終わると俗に言う「ひっつき虫」になります。草むらに入った後、足下を見ると驚くほどのひっつき虫が付いてきます。遠くへ運ばれるのを待ち続けているのでしょう。
10月の末、MURAYAMA周辺は「村山デエダラまつり」で賑わいました。
デエダラボッチ(大多羅法師)という大男伝説から名付けられ、デエダラボッチが歩いた足跡とされる井戸なども残っている程です。伝説をもとにした「ふるさと山車」が、まつりの夜を彩りました。
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。