昼が一番長く、夜が一番短くなる日。暦では、もう夏の真ん中までやってきています。
若葉もいつのまにか青葉と変わり、風にその身を預けています。あたりをムッとする様な夏草の草いきれが漂っています。
今年の関東地方の梅雨入りは6月5日とされ、その直後から続いた雨の量は予想外なものでした。9日ぶりの晴れ間には、色とりどりの花が大地を覆っていました。
花桃に果実がついていました。熟すまでには時間がかかるため、誰かに食べられたり落ちてしまう事がほとんどです。甘くなるまで待つのは、きっと我々人間だけなのでしょう。
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。