冷たい露が霜となり、初霜の便りが届く頃。秋が一段と深まり、朝晩の冷え込みが厳しくなっていきます。
去る10月8日の皆既月食の模様です。太陽から放たれた光が地球の大気を通過して、月をやさしく照らし出しています。その光が、この大地にも降り注いでいました。
台風19号が駆け抜けていった翌日、MURAYAMAからも富士山の初冠雪を望むことができました。一夜にしての衣替え、その姿に清々しさを感じます。
大地では紅葉が、美しく優しくやわらかな景色をつくり出しています。去り行く秋を感じると共に、遠くに冬の呼吸が小さく聞こえ出しました。
午後4時をまわれば夕日が西の空を照らし出します。ここの所とくに日が短くなったことを実感します。いよいよ心地よい寒さから身にしみる寒さへと変わっていきます。
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。