一年で最も昼の長い日。
しかしながら梅雨時期であるため、あまり実感されない。恵みの雨に、草や木が緑を深くしていく頃です。
土壌の性質で、花の色が七変化すると言われるアジサイ。その語源の一説には、アヅ(集)サイ(藍)で、青が集まる花の意とされているそうです。
雨に映える色とりどりの花々が、大地を覆います。梅雨の雨に打たれ風に揺れるたび、緑と相まった色彩が滴り落ちてくるようです。
日の出がもっとも早いのは夏至の七日前、日の入りは夏至の七日後がもっとも遅くなるそうです。いよいよ夏本番を迎えるとともに、知らず知らずのうちに日の時間が短くなっていきます。
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。