寒さも峠を越え、日が少しずつ伸び、春の気配が感じられる頃。2月3日の節分を過ぎれば、また新たな二十四節気の始まりです。
節分とは文字通り「季節を分ける」こと。本来、立夏・立秋・立冬の前日にも節分があったそうです。季節の変わり目には邪気が生じるとされ、節分には豆をまいて邪気を払い一年の無病息災を祈ってきました。
旧暦(太陰太陽暦)は、新月から満月までの月の運行をもとに暦が読まれていました。今年は2月10日の新月の日が、旧正月にあたります。
東からの風が吹き始めたら、ようやく遠くの春を感じられるようになります。はりつめた氷がゆっくりと融け、ようやく大地が目覚め初める頃も間近です。
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。