いよいよこれからが冬本番。一年でもっとも寒い「寒の入り」を迎えます。ここから「寒の明け」の立春までを「寒の内」といいます。
2015年の幕開けです。新たな陽光が、MURAYAMAの大地を暖めていきます。この毎日の普遍的な営みに、慶びと感謝を感じずにはおれません。
お正月気分も明ける頃、よけいな物を払い落とし自分を磨く季節。寒稽古や寒中水泳があるのも、寒さに打ち勝てば迷いや煩悩から解放され新しい道が開けると考えられてきた所以でしょう。
正月七日にいただく七草粥は、凍てつく大地から芽生える若菜には、無病息災で冬が越せるための力が宿ると信じられていました。人も自然も少しずつ、春を迎える身体の支度が始まります。
寒風と降雪をもたらす冬将軍が、北の空から山々を超えやってきました。今年もまた、大地が雪に覆われ季節が近づいているようです。
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。