日ごとに冷え込みが増し、冬の気配が深まる頃。高い山に初雪が降り、いよいよ冬将軍が到来する季節です。
早朝、大地に降りた霜は陽が昇ってもしばらくは消えませんでした。ここのところの寒さで、MURAYAMAの樹々たちは一気に色づいたようです。役目を終えた葉っぱが、冷たい木枯らしに吹かれて舞い落ちていきます。今年もまた、静かに冬の扉が開いていきます。古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。