この時期、太陽は真東から昇って真西に沈み、昼と夜の時間がほぼ等しくなります。春分の日よりも平均気温が10度以上高く、夏の余韻が残ります。
秋の長雨や秋霖(しゅうりん)とも呼ばれるこの時期、大陸からの高気圧と、勢力を弱めた太平洋高気圧が日本の上でぶつかり、暑さや涼しさが交互にやってくるような不安定な日が続きます。
春の七草があるように秋にも七草があることはご存じでしょうか。春の七草は七草粥などで食べられるものですが、秋の七草は花を見て楽しむものが選ばれているようです。MURAYAMAの大地にもいくつか秋の七草が咲き誇っていました。
上の写真は薄(すすき)です。
続いて、撫子(なでしこ)です。
こちらは葛(くず)です。根は晒すと、葛切りや葛餅の原料である葛粉になります。
中秋の名月が見られるのは旧暦の8月15日で、今年は9月25日にあたります。昔の人々は、農作物の収穫期に昇った満月をみて、実りある秋に感謝していたのでしょうか。
古代中国から伝わり、日本で根付いた農事暦。一年を二十四等分し、その季節ごとにふさわしい名前を付けた自然の暦です。
人々は、植物や生き物、自然の微妙な変化を感じ取り、農業をはじめ暮らしに役立てて来ました。時には、天災などの危険を避ける上でも重要なものでした。自然が営む再生循環と季節の移ろいをからだ全体で感じ、それを読み解いていく。まさに自然と共生してきた証しともいえます。